暮らし家は、同じような感覚を持った暮らし屋を少しでも増やしていきたいと思い作りました。一部のお洒落さんや手先の器用な人だけのものではなく、誰でもできる暮らし方の提案ができればと思います。そしてリフォームと小屋づくりと言っていますが、一般的なリフォーム会社とは少し違います。機能的なリフォームは最低限当たり前ですが、その先も楽しく使えるかをちゃんと考えます。使う楽しさまで考えたリフォームです。
ちなみに暮らし屋の定義はありませんが、子供のころに観て心を動かされた、映画やアニメの世界で暮らす人たちや世界に近いかもしれません。「あの可愛い家で過ごしたい」・「素材感溢れる趣味部屋で作業に没頭したい」そこにはいつも自然と共存し五感を刺激する何かがあったはずです。確かに自給自足までは難しいですが、少しでも要素を取り入れることは可能です。家の庭の空いたスペースで野菜を育ててみる。何かが壊れた時に何でも買い替えるのではなく、直せるものは直して使う。今ある物に有難みを感じる。
人間が昔から当たり前にしていたことです。昔はみんな暮らし屋だったのです。でも真面目なばかりの暮らし家ではありません。常に遊ぶ気満々です。経年変化した建物をベースに、自分たちの好きな暮らしを作っていきます。次の楽しみを持った日常を過ごせることでしょう。好きなタイルを貼ったり、好きな色に塗装してみたり。何かを植えたり、何かを摘んだり積んだり。暮らし家の毎日は忙しくて楽しいのです。でも中古住宅をお洒落に過ごせるのは、ハイセンスな一部の人たち。時間やお金に余裕がないと丁寧な暮らしはできない。中古住宅は夏暑く冬は寒い。建物が古いと強度が心配。工具や道具がないと実際はできない。確かに全てを否定することはできません。センスが良くて、周りよりお洒落に暮らしている人がいることも事実です。性能や耐震性も新築と同じレベルまで求められると、新築の方が良いのかもしれません。工具も買いそろえるのはお金がかかります。しかし一定のレベルまで持って行くだけなら新築より安価になります。その点については、プロの私達にお任せ下さい。なんだかんだ新築は高いので月々のローンは高くなります。ローンの返済に追われて丁寧に暮らす時間なんてありません。また新築にはない、経年的な魅力を感じることができるのも中古住宅の良い所です。工具に関しては、最初に揃えようとせずに少しずつ買っていけばいいと思います。思い通りにいかない我慢の時間もまた楽しいものです。作業場と工具は暮らし家のスペースを貸すことも可能です。最初から暮らし力の高い人はいません。少しずつ高くなっていきます。子育てを通じて親になっていく感じに近いかもしれません。そして忘れてほしくないのが、「良い家＝良い暮らし」ではないということです。これだけ性能がないと健康に暮らせない、ここまで便利じゃないと暮らせない。キリのない欲求です。だから○○ホームや○○工務店ではなく「暮らし家」なのです。みなさんと一緒に、暮らしを楽しむための話ができる日をお待ちしております。